秋晴れの続く10月28日(火曜日)前から一度見学したいと思っていました
リハビリセンター 王見台に 事務局長の若林さんと 施設の見学に
行ってまいりました。 正式名は
* 社会福祉法人 長岡福祉協会 *
リハビリセンタ― 王見台(おうみだい)
◆◇◆ 『身体障害者更生施設・・身体障害者療護施設』 ◆◇◆
所在地は 〒 940‐2056 新潟県長岡市王番田町 2900番地
TEL (0258) 28‐8800 (代)
FAX (0258) 28‐8802
● 資料より転載させていただきました ●
◆ 身体障害者療護施設の建設にいたった背景 ◆
県内に所在する身体障害者療護施設は いづれも定員一杯になっており 入退所の
動きについても 各施設とも年に1件 あるか、ないかという状況にあり 待機者については
115名 ( 平成13年4月1日現在 新潟県福祉保健部 障害福祉課調べ )
となっていました さらに 在宅の身体障害者は 年々高齢化や重度化の傾向にあり
家族成員も高齢化や それに伴う家庭での介護困難の理由などから 生活環境等の
整った施設入所の希望が高まってきました このような状況をふまえ 長岡福祉圏域を
中心とする 在宅身体障害者の福祉向上と 地域住民等の福祉ニーズに
応えたものであります 利用される方に対しましては 主体性、自主性を尊重し 自分の
意思でサービスを選択するという 自己決定を基本とした援助を行なって
いきたいと思います 居室については 全室 個室になっており 最近注目されている
ユニットケアを取り入れた対応や 生活を豊かにするために 創作的活動などによる
趣味や生きがいの拡大を目指した支援に力を注ぎたいと考えております
◆ 設置主体及び経営主体 ◆
社会福祉法人 長岡福祉協会
● 入所 ( 利用 ) 定員 ●
30名 ( 他 短期入所居室3名 (ALS) 筋萎縮性側索硬化症等居室2名 )
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玄関を入って左奥に事務所があります。
左側の白いジャ―ジの方が、当施設の介護支援、
課長代理の石田さんです。施設内の見学を
快く、引き受けて下さいました。
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長岡市内と言うよりも、南蒲原郡は中之島町に、近いと言えるでしょうか
北陸自動車道の長岡ジャンクションに近い所にあります。
長岡中心部より、車で20分くらいでしょうか、周りは田園地帯、静かな所です
ちょうど、お昼どきにうかがったんで、皆さん食事の最中でした
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◆ おじゃました時間帯が、ちょうどお昼の ◆
時間でしたので 皆さん、昼食タイムです。
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* ボランティアさんたちの休憩ルームです *
当施設は、職員の絶対数が不足とのこと
ご理解あるボランティアさんたちの力が
何よりも、ありがたいと、いうことでした。
* 更正施設内にあります、食堂、喫茶室です *
食券で注文を。
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皆さんにお会いしての第一印象は、入所されている方々が、なにか、暗い
と言えばいいのでしょうか、皆さん、私語がないんです、もっと活動的な
施設内だと思っていましたので、ちょっと、さみしさも、正直な気持ちです。
どうしてもっと会話をしないんでしょうか? 正直・・考えさせられます。
● さっそく当施設の見学へ ●
生活支援科、課長代理の石田様とともに順序よく施設内の見学へ、何はともあれ
今年の4月に新に完成した、例のALS専用居室に案内してもらい、何か
おかしいのではと、それは確かALS病床は2室とマスコミにも取り上げられ
行政でも2床と、それがですね、驚きと、なんとかではないですが
確かにベットは二つ・・でも部屋は一つなんです。この時に施設のやりくり、
内部事情が何となくわかったような、ALSでなくとも、療養生活を余儀なく
入所されている方々にとっても、とても狭いとしか、いいようのない、形だけ
整った、なんとなく寂しさ、さえ感じられるそんな部屋、ただ真ん中をカ−テンで
仕切った専用居室、この部屋で療養していこうには、プライバシ−などは
とても保たれないと思います。療養できるだけでも喜ばなければいけないのか、
こんな事ないですよね、そんな療養生活を送れと言わんばかりの部屋の現状を
私(清水)は何故かとても虚しいものを感じられずにはいられませんでした。
だから最初に書きましたが、施設全体が何か暗いと・・
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ALS専用居室の入り口からの光景です。
(なにか)、を感じずにはいられませんでした
何かとは、(何処となく寂しさが漂っています)
移動ア―ムリフトが、ただの置物に
見えたんですが。
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そう感じたのは若林さん、そして私だけだったのでしょうか・・
( 入所者の皆さんは、どう思われているのでしょう )
詳しく説明を受け、否応なしにも医療、福祉の「たまむしいろ」行政が生んだ
この上ない中途半端な法律が、なんとも虚しくて仕方ありませんでした。今ひとつ、
そうです、なくてはならない『パソコン』ですが、各部屋への電話回線は無く
ネットを使いたいときには、パソコンル−ムで使用との事、でも、お昼どきの事も
あったのか、誰もいなく、パソコンだけが、なぜかとても寂しそうで、にぎやかに
使ってほしいと、そんな風に私には感じました。パソコンは操ってこそ
その真価が生きてくると思うのですが、なにか、可哀想な気さえしてきました。
各部屋でのパソコンは自由との事でしたが、ネットは無く、携帯(PHS)に繋いで
使ってくれとの事でした。入所者自身の奮起、行動が待たれますね。
『パソコン』は、ALS患者の生命線!、必須品だと思うのですが。
センサーで入力できる装置も備えてあるんですが
しかし、パソコンル―ム内のパソコンたちは
入所者の利用を、待ちわびているようでした。
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療護施設の完成、実際に
更正施設も見学させてもらったんですが、療護施設よりも幾分、雰囲気が
明るいように思え、また、様々なルームも沢山あるように思えました。
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療護施設内にあります、機能訓練室です。
二階の窓からは、のどかな田園が広がっています。
一階事務所の向かいにあります診療所です
。
入所者だけでなく、近隣の一般の方々も
受診できるようです。
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施設、運営組織自体、国の政策、とでも言えばいいのでしょうか。正直なところ
施設自体、本当は利用する皆さんの要望に応えたいのでしょうが、ただただ、
役所、行政のいいなりに、なるしか、ないのでしょうか?
ALS協会はもとより、各組織、団体の行政への奮起がいかに大事か
いち患者として、私自身、反省させられること、しかりでした。
『かたくりの里』、また、『王見台』と、見学させていただきましたが、両施設の
訪問から、私の心、脳裏に浮かんできたものは、どうして、こうも皆さんの表情に
明るさといえばいいのでしょうか、自分は闘っている、負けてなるものかと、その
ような気力は、どの入所者と顔を合わせても感じとられることはありませんでした。
どうしてなんでしょう、(私の誤解なんでしょうか)。
(けっして皆さん、全員という事ではないです、毎日を、必死に闘っておられる方も
沢山いらっしゃると思います。)
私自身、納得のいくまで、考えてみましたが、どうしても、
このような気持ちになってしまうんです。
もちろん、入所者の方々は、日々、最大限に生きていられることでしょう
そして、日、いちにちを、大切に過ごされていることと思います。
身勝手なことばかり言ってすみません、今回の見学で忙しいなか、ご案内して
下さった方々、また、突然の訪問にも、普段と変わりのない、日々の生活ぶりを
見せて下さった入所者の皆様、本当にありがとうございました。
私、清水国蔵、『かたくりの里』、そして、リハビリセンター『王見台』を
見学させていただき、私自身、今後、生きていくための「人生訓」とでも言えば
いいのでしょうか、大変、意義のある訪問でした。また、私の生きる克てとなって
返ってくることでしょう。 皆様、ほんとうに ありがとうございました。
新潟県支部 患者 清水国蔵
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