≪コミュニケーションのとり方≫
1)「50音での会話法」について
50音を段ごとに横に読み上げてもらいます。
「あ」の段なら「あかさたなはまやらわ」と覚えてください。
※よく間違えられる「い」の段は「いきしちにひみいりい」
「う」の段は「うくすつぬふむゆるう」、
「え」の段は「えけせてねへめえれえ」と省かないで読上げてください。
やり方は、はじめに私が「あいうえお」を口で形作ります。
口のあけ方で読み取ってもらい、
「あ」だったら、介護者が「あーかーさーたーなー」と少し伸ばしながら読み上げていきます。
私が言いたい言葉のところで瞬き(1回)します。
慣れていない介護者の場合は・・・
母音は瞬きを2回します。(あいうえお)
母音以外の段を読み上げてほしいときは
瞬きは1回です。
・濁点は瞬きを2回します。(゛)
・半濁音は瞬き3回します。(°)
・‘ん’は 口を閉じて形を作ります。
・‘を’は ‘お’で代用します。
・吃音・拗音(ぁぃぅぇぉっゃゅょ)等は文脈で判断して下さい。
それを繰り返して会話をします。
読み取ったら、始めに戻って確認して下さい。
もし、途中で間違えていたら、始めから
1文字ずつ確認をしながら読み上げてください。
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夜など横になった状態では、口元が読み取れない事があります。
そんな時には、介護者が自分から
「あーいーうーえーおー」を読み上げ、
私が瞬きした段を読み上げてもらい、いつもどおり会話をします。
大切なのは介護者が一定のスピードで読み上げる事です。
あせらず、落ち着いて聞き取りましょう。
よく一文字目を忘れてしまい、また初めから
聞き取り直す人がいますが、覚えられない人は初めからメモを取りながら聞き取って下さい。
また、介護者の私的な考えを挟み、勝手に単語を作ったりしないで読み取ることに専念して下さい。
話し手は私ですから。
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【メリット】
1.道具を使わない。いつでも、どこでも会話ができる。何か作業をしながらでもできる。
2.顔の(口元)の筋肉を使うので、表情筋の筋力低下を防止しているかも。
3.声が出る人の場合は発声しているので、肺活量の低下防止に役立っているのでは。
4.3に関連して、発音には舌の動きが必要なので舌も鍛えられているかも。
5.文字盤だと視線が文字盤に集中してしまうと思いますが、口文字だと目線で読むこともでき、
多くを語らなくても言いたい事を伝えられる。 ⇒ 電灯、エアコン、TV、PC、窓など
6.介護者が少し離れた場所にいても読み取る事ができる。
7.自分が話したい事を文字盤よりも早く伝えられると思う。
【デメリット】
1.介護者が気づかずにいると話せない。
2.介護者の私的な考えを挟まれると会話が進まずに困る。
3.読み上げのスピードとリズムに気をつけないと一方通行になってしまう。
4.介護者の記憶力と読解力が重要。
5.言葉を知らない人には会話が通じず時間がかかる。
6.話の流れを汲むことができない、話の内容を理解できない人には対処の仕様がない。
7.文章が長くなった時のため、「、」は右に首を振り、
「。」は左に首を振ることにしましたが、いかされていない。
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